書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

西国三十三所巡り、第2回2日目

紀三井寺の桜

2日目の今日は、紀三井寺粉河寺、そして槇尾山を巡ります。紀三井寺は階段こそあれ、街中のお寺。粉河寺は平地のお寺。大変お参りがしやすいです。

桜も満開。例年よりも激しく遅い開花となった今年の桜、そのおかげで今回の旅は、桜、桜、桜の旅となっています。(写真は紀三井寺にて撮影したもの)

本日最後にお参りする槇尾山は、正確には槇尾山施福寺と言います。ただ、あまりに山であるためか、槇尾山という呼ばれ方の方が一般的、に感じます。施福寺にお参りに行っているのか、槇尾山に登山をしているのか、途中、よく分からなくなるからですね。

40代とはいえ、参加者の中では若手の我々和尚2名にとっては、先月に続いて2回目となります。先がわかっているのでまだ気が楽ですが、先月下見に来た時には、来月またここを登ることを考えてお腹が痛くなりそうでした。たった30分の山登りですのにね。

70を超えての参加となる方も多い今回の旅ですが、山門に至った時、ちょうど降りて来た方々は、なんと全員80歳以上ということでした。わしらでも行けたから、頑張って。そうやって声をかけてもらえたことが、皆さん心強かったようです。後からその話を何度も聞きました。

その方々以外にも、登っている間にたくさんの巡礼の方とすれ違いました。皆さん口々に励ましてくださいます。あの声かけ一つ一つが、力になっていたことでしょう。

そして、自分たちが下る番になると、今度はこちらが励ます番だと言わんばかりに、やたらと声をかけるんです。かけたくなるんです。そのひと声が、力になることを身に染みて分かっているから。

街中で出会ったら声を掛け合うこともない人たちと、ここでは昔からの知り合いかのように励まし合うんです。

槇尾山の山登り、大変貴重な経験をさせていただきました。みんなが優しい気持ちになってお参りをしてこれる、素晴らしい場所でした。

おそらく、西国三十三所の中でも最大の難所です。ここがあるからお参りに行くのを迷うという方もいるかもしれません。しかし、今回、皆さんとともにお参りをして、一番お参りに来たい場所になりました。もし再度イチからの巡礼を企画することになったとしたら、ここは大々的に宣伝をしたいと思います。

ちなみに、下見に行った時にはまだ寒い頃ですし、雨降ってましたし、全然人と出会わなかったんです。今思えば、もったいないタイミングで登ってしまったなと感じてしまいます。