書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

最後の出初式

分団長として最後の出初式です。消防団員としても最後になります。まだ2回目ですけど、最後の出初式なのです。

制服着るのも今日が最後ですね。年に2度、入退団式と出初式しか着ない制服。貸与されるのは分団長以上の階級なので、貴重な経験をさせていただきました。

で。

2回目の出初式、やる事も分かっているし、さして緊張もせずに迎えられるつもりでいたのですが、秋の終わり頃から始まった空撮しようぜ運動のため、大変な緊張をして迎えることとなりました。

国交省の許可も必要なため、必要練習は一通りしておりますが、それでも屋内での飛行は緊張します。GPSを頼りにしないで練習はするわけですが、普段屋外を飛ばすときはGPSを使うに決まってるんです。だってその方が安全安心。

しかしGPSの電波がほとんど届かない屋内では、それらの強力な補助機能をオフにして操作しなくてはなりません。それでもまだ他のセンサーを使うことによる補助機能は働くため、小さなドローンを飛ばすよりは簡単であると思うのですが、静止させることほぼできない状態で、カメラの写りを気にしながら操縦するっていうのは、気の使う作業でした。

体育館の中で行われたラッパ隊の訓練披露と、少年消防クラブの訓練披露を撮影したのですが(これは当日に急にやることになった)、体育館はドローンにとって、決して広くないんですよ。ちょっとスティックを倒すだけでものすごく移動します。高度も制限されるため、全体を収めたまま移動させようとすると、とても細いライン上を狙って飛ばすようなことになります。

ここでいくら書くよりも、一度体験していただくのが一番簡単なんですが。

ですから、屋内での空撮動画を見るときは、そういうことを念頭に見ていただくと、撮影者の腕というものに感嘆していただけるんじゃないかと思います。私の腕では、カメラのアングルを上下させながら自在に飛ばすということは、まだとても出来ません。腕を磨かなくては。

屋外に移動して、運動場を使っての大型ポンプ操法の撮影は、GPSを使った制御をフルに活かして行いましたので、とても気楽でした。いくら高度を上げてもぶつかるものはありませんし、やはり外は広いです。

何人か、ドローンが気になって話しかけてこられた来賓の方がいらっしゃったので、うまいこと有償の空撮依頼でも入れば、生活費の足しに出来るかもしれません。これは当初から妄想していることですが、本当に上手いこといったら、個人事業主になって給料もらえるぐらいになりたいんです。お寺からの給料を減らせるぐらいに稼げれば、お寺で貯金ができて、修繕なんかもしやすくなります。

最も、修繕などのお寺の維持管理は本来お檀家をはじめとした信者の皆さんに頼って行うのが古来からの本筋でして、自分でお金を稼ぐなんてことはもっての外なのですが。

ま、夢のまた夢ですからね。気楽に構えて、必要とされれば期待に応えるぐらいで行きますよ。本業でされている方の迷惑になってはいけませんし。腕が立つなら勝負すればいいわけですが、そんな腕もないですし、機材だって予備機も無い状態ですし。

で、今回緊張した一番の理由は、狭い屋内飛行への不安よりも何よりも、撮るべき映像が決まっていなかったことです。一発勝負ですから、せめてどんな映像を撮るかのイメージぐらいは依頼者と共有するべきなんですが、お互いにその辺りなあなあで、その場の判断に任せられていました。これではどうしたって素人画になってしまいます。

どうとったらかっこいいとか、私も経験が無いですから仕方ないのですけれど、ちゃんとやるなら修業に出てノウハウを学ばなくてはなりません。それがなくて出来るとしたら、かなりの才能と努力ってことです。

今日の出初式、空撮のためもあって、団員と一緒にいる時間の短い1日となってしまいました。それが唯一残念な点です。ちょっと寂しいのです。