書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

お盆が明けて、お盆休みに。

やっとお盆が終わりました。しかし午前中は片付けです。今年からお精霊様の回収が湖西市仏教会手配の業者さんによることになりまして、指定時間の9時30分より前にお世話人さんに集まっていただき、お精霊様の中身の点検と分別をお願いしました。「燃やせるゴミ」に分類される物しか回収してもらえませんので、提灯など不燃物を含むものは取り除きます。

そもそもこういうときのお精霊様の意味合いには、提灯は含まれませぬ。お盆中、ご先祖様にお供えした食べ物類のことをお精霊様と言います。あとは馬や牛と言った食べ物を使った飾り物。

昔は浜名湖に流していたのですから、つまりは自然界で分解される物がお精霊様、となります。近代では相当、不燃物も流したでしょうけれどね。

9時半までにまだ時間があったので、予定を前倒しして、水向け棚の片付けをお願いしました。お精霊様の回収場所はお寺の下。水向け棚は本堂前。高低差10m以上ありますので移動だけで汗が出ます。

世話人さんにお願いしたい今日の仕事のメインは、この水向け棚の片付けです。界隈でも最大と思われるサイズでして、これを住職と2人で片付けるのはかなり骨が折れます。割りと水向け棚を使わない地域も多いようですね。漁業が盛んな地域が中心なのかな?私はどこのお寺でも使っていると思っていたのですけれど。

写真を撮り忘れたので言葉だけの説明となりますが、太さ20cmほどの角材を組み合わせて棚を作り、竹で囲んで飾ります。棚には三界万霊牌と多様なお供物を用意し、その前に木製のタライを2つ並べ、水を張ります。直径は90cmぐらいかな?

そこにススキの葉と水向け花で作った巨大水向け花を入れて、読経中に水を向けるわけです。お隣無量寺さんでは、周囲の人がびしょ濡れになるほど勢いよく水を向けるのが習わしだったそうですが、最近はそれなりの服装で参詣される方が増えたためか、他人を濡らすとひんしゅくを買う事態となりそうで、私が知っている頃ですら豪快と感じたあの光景は、息を潜めてしまいました。残念です。

とまあ、そんなサイズ感の棚ですので、お世話人さん、お願いします!というわけで、私ももちろん一緒になって片付けるのですけれど、やはり体力では負けてます。情けない。そもそも体が細い。筋トレ…は続かないしなぁ。

9時半少し前に回収車が到着。運転手さん1人だけでの各時巡回だそうでしたので、みんなで回収車に放り込むのをお手伝い。

あっという間に片付いてしまって、解散となりました。住職と私はその勢いで本堂の片付けです。荘厳を取り外し、畳んで収納。お彼岸にはまた取り付けるんだよなぁと遠い目をしつつ。

昼前には普段の姿にすっかり戻ってしまいました。ちょっと寂しいですね。そしてここからがお盆休みです。明日の午前中には法事とお役僧が入っておりますので、和尚2人にとっては本当に束の間の休息。家族は少しはお盆休みが出来るでしょうか。

皆さんお疲れ様でした。私も少しだけ、お休みしますです。