書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

観音像の訪問販売?

今日の午前中に、詐欺っぽい手口の来客がありました。私が直接応対していませんので詐欺と断定はしませんけれど、似た事例が昨年より県内で報告されていますので、限りなく詐欺に近い行いだと思います。


まず、近所に引っ越してきたのでご挨拶に伺いたい、と電話がありました。


実際に会ってお話ししていると、自分は地震被災者で、なんたらかんたらで(この辺りの話の筋ははっきり分からず)、観音像を寄付したいという話になる。


それがいつのまにかお金が欲しいという話になり、最初はかなり高額の提示が有るようですが、最終的には10万円程度に値下げがされるようです。


応対したのは住職でして、具体的な金額のことまで話が進んだかどうかまでは確認しませんでしたが、丁重にお断りしてお帰りいただきました。


私の知る話では、断ると暴言を吐いて帰ったというケースもあるようでしたので、すぐさま日中男での不在となるお寺さんに電話連絡をしました。


その後、宗務所に連絡を入れて、管内のお寺さんに注意喚起のFAXや手紙を出すことになりました。FAXが届いたお寺さんから、うちにも来たよ、という連絡も宗務所に入ったようで、浜松・湖西近隣で次々にお寺を狙っていることが伺えます。


同一人物であることが分かれば、詐欺として一段強い情報が流せるんですけどね。この辺り、宗務所も動き方が難しいです。


今日の午前中は、この一件を受けての連絡と、葬儀で時間が過ぎ、午後からは注意喚起の文書を作り、教化主事さんと電話連絡を取りながら実際にFAXの送信、宗務所にいる書記さんにはFAXの無いお寺への手紙郵送の用意をしてもらい、そんなこんなであっという間に過ぎ去りました。でもおかげで、なんとか今日のうちに管内のお寺さんに連絡を回す手はずが整いました。


書記さんも、通常業務が忙しそうでしたから、大変だったと思います。ご苦労様でした。


しかしまあ、悲しいですね。観音像自体は見た目には立派に見える物のようですから、わざわざ被災者を騙って押し売りしなくても、ちゃんとしたルートで販売すれば良いのに。あぁ、もしかして、正規のルートには乗せられない品なのか・・・盗品とか・・・。


お寺は、皆さんが思うほどお金無いですからね。何とか買わせようとがんばっても、買いませんよ。特に正太寺は。