書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

新年宗務所役員会

毎年一度、この時期に必ず開催される宗務所の役員会が開かれました。以前は布教委員会と称していたようですが、梅花講師、寺族会代表者、宗務所青年会会長を交えての会合となっている現状を踏まえてなのか、今では名前が変わっています。


いつ変わったんでしょうね?


1時半に受付が始まり、2時に開会。1時間ほどかけて参与老師の宗政報告や来年度事業計画の発表などを行った後、部会に分かれての会合へと移りました。


私は教区長部会に入り、議事進行役を務めさせて頂きました。この部会だけ書記さんの助けが得られず、代わりに同席される所長さんに途中で話を振って細かな説明をしてもらうという暴挙に及びました。


私の口よりも何倍もなめらかなんですもの。あれぐらい話せるようになりたい。


檀信徒研修会の業者選定も行いました。例年、来月の予算所会の直後に開かれる教区長会がその機会だったのですが、お彼岸までに募集チラシを作るのに時期が遅いと言うことで、無理矢理今日の部会にねじ込んだのです。


最初はかなり厳しいものになると思っていたのですが、終わってみれば、時間枠いっぱいで見事に結論が得られ、安堵することが出来ました。


その後、再び全員が集合し、各部会の結果を発表し、質疑応答を行って閉会となりました。


その後は懇親会。宗務所の役職員が揃って懇親する場は、一年を通じて今日この日しか無いのです。貴重な場です。


私は引き続き教区長さん方と同じテーブルに加えていただき、いろんなお話しを聞かせていただきました。始まるまでは、同じテーブルだなんて恐れ多いと思ってびびっていましたが、いろいろお気遣いいただき、楽しく過ごすことが出来ました。ありがとうございました。


8時前には散会となり、今日一番の重要な仕事となる料金の支払を終えて、私は9時にはお寺に戻ることが出来ました。


それにしても。どんな会合であっても、数人が集まれば話題は必ず、被災地支援、防災、被災時の対応へと自然と移っていきます。東海地方の住民として、今まで以上に危機意識が高まっているのを感じます。


でも、意識が高まっただけでは防災にも支援にもなりません。青年会からは、被災地で、被災された方々が作るマンボウの形をしたアクリルたわしをいろんな場面で販売させて欲しいというお願いがありました。一個500円。すべて被災地へ送られるということです。


それと平行して、支援活動をする資金を得るために、バザーをする機会と、バザー用品の提供もお願いがありました。昨年は宗務所からも活動支援の補助金を出しました。各教区からも個別に活動支援金が出たようです。


しかし、活動を継続していくとなれば、いくら提供があっても次第に不足していくものです。宗務所からの補助も教区からの支援にも限界があります。それを補っていくための、必死の提案でした。


元々、年に一度バザーを行っていたのですが、売り子として参加する青年僧も年々減少し、数人の固定メンバーで行っているに過ぎなっこと。


また、バザー用品の提供も減少傾向だったため(これは法事などでいただく引き物が減少しており、お寺でこんなに使えないという理由で今まで提供されていた品が無くなってきたことが原因)、数年前にバザーを止めてしまったという経緯があります。


それを考えると、再度バザーを行う、それも機会と品物があればいつでもという姿勢は、青年会の大きな覚悟が伺えます。


宗務所としても、さらに何か支援が出来ないか考えなくてはなりません。平成24年も、震災対応がメインとなりそうです。


困っている人がいれば、救いの手をさしのべる。それが僧侶です。その基本を見失わないように、責務を果たしていきたいと思います。


ちなみに、救いの手は、欲しいものを与える手ではありません。物乞いがあればはねっかえすのが僧侶です。物乞いで生活していては、我々の考える人間の責務を、果たしていけませんから。