書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

大事なデータを管理するには、それなりにお金が必要なのですね、というお話し

Macの世界では、データベースソフトウェアですら、Macらしさを求められます。そんな「らしさ」を最大限に表現しているのが、Bentoというソフト。


このBento。個人向けのデータベースソフトとしては、かなり優秀です。Macに標準搭載のスケジュール機能、アドレス帳機能、写真などを自然に取り込んで加工し、自分なりのデータベースを構築出来ます。とても簡単に。


そして価格が安い。5,040円です。こういう類のソフトとしてはとても安い。


そこで、正太寺の過去帳を管理しているデータベースを移行出来ないものかと、体験版をダウンロードしてみました。データを丸ごと抜き出して、Bentoに読み込ませる、所まではうまくいったのですが。


過去帳のデータは、檀家さんの名簿のデータと密接に関連しています。でないと、どの戒名がどの家の方のご先祖か、分からなくなってしまいます。檀家さんの名簿から、そのお宅のご先祖の戒名が調べられるように、今のデータベースは構築されています。


Bentoだと、それが出来ないのです。データベースと名乗るのに肝となる機能だと思うのですが、メニューのどこを眺めても、Webを調べても、もちろんマニュアルに目を通しても、そうした機能の記述は見あたりません。


具体的にどういう動作かというと、檀家さん各家には、固有の番号が割り振ってあります。単純に、1から順番に数字が当ててあるだけです。檀家さんの世帯主のお名前は代替わりによって変わっていく物ですから、この数字が唯一、檀家さんのデータをデータベース内で特定する値となります。


過去帳データに含まれる戒名などのデータにも、必ずこの数字を持たせてあります。この戒名は、この数字を割り当てられている家のご先祖様ですよ、というわけです。


で、檀家さんの名簿から、戒名を参照したい家を見つけて過去帳を開くボタンなりを押すと、その家の固有の番号をもつ戒名をダダダーっと抽出して、はいこれですよ、と表示することになるわけです。


これが出来ないのです。この、抽出する部分の動作が、どうやっても出来そうもないのです。これさえ出来れば、かなり使える範囲が広がるのですが。


Bentoを作っている会社は、もともとFileMakerというこの世界では超有名なデータベースソフトウェアも開発しています。仕事で使うなどの難しい作業にはそちらをどうぞ、ということなんでしょうね。そしてお値段は39,900円也・・・


やはり仕事にちゃんと使える物には、それなりにお金が必要なのですね、という結論となりました。


今使っている過去帳管理のソフトが、自分で開発した物で、印刷機能が貧弱なのです。それを充実させようと思うと、日常のあらゆる仕事に目をつぶって、それだけに集中しないととても出来そうにありません。


そんなことはやってられないものですから、お手軽に使えるデータベースソフトに移行しようと思っているのですが・・・


今度はFileMakerの体験版をダウンロードして、いろいろ試してみようかなぁ。