書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

稲荷様の大祭、無事に終わりました

朝7時半過ぎから婦人部の皆さんが集まり、昼食の用意を開始。9時前にはお世話人さんが集合し、お札の用意を開始。その後も例年通りの進行を無事に進め、14時半頃に、お開きとなりました。


数年前まではここからたすき脱ぎと称してささやかな宴席が設けられたのですが、お寺まで来るまで来る方が増えたので、何かあってからではいけないということで、やらなくなりました。正直、疲れた状態でこのたすき脱ぎを迎えるのがしんどかったので、止めるという選択は歓迎すべきものでした。


ただ、問題点もあるのです。お世話人と婦人部役員という、お寺を運営していく中心メンバーでありながら、皆さんの懇親をする場が激減してしまいました。それまででしたら、春の弘法様の山開きのお祭りの際にも宴席を設けましたし、さらに新年会もありました。山開きの時のは、同じ理由で止めましたので、今残っているのは、新年会だけです。


その新年会も、ここ入出は全国でも有数のこでまりの産地。そのこでまりの出荷シーズンとちょうど重なるため、なかなか全員出席という状況が整いません。


全員がほとんど入出で生活しており、またお檀家さん同士ですからもともとそれほど垣根はないのですが、でもやはり、短い時間でも同じ空間に身を置いて懇親すると、それまでとは違ったつながりが生まれるというものです。


そのつながりは、役員の任期を終えてからも、きっと必ず生きてくることでしょう。そのきっかけを減らしてしまうことは、本意ではありません。


いまは職場に於いてもこうした宴席は縮小傾向でしょう。自治体でもやはり、宴席を好まない傾向が出てきているように思います。若い世代になればなるほど。あまり知らない人とは楽しめない、というような傾向でしょうか。


知らないからこその楽しみもあると思うのですよ。新たな関係を構築していく楽しみ、です。それは私も苦手な方ではありますけどね。でも、とにかく、機会を減らしたくはなかった。でも、お祭りをやってみんな疲れているときにそれを行うのは、避けたかった。


あちらを立てればこちらが立たず。難しいです。お寺って、地域のコミュニティを担う場です。その役割を充分に果たせるように、新たな提案をしなくてはと思います。