書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

稲荷様大祭の準備

明日は年に一度の宇津山稲荷大明神のお祭りです。毎年、12月の第3日曜日をお祭りとしています。正太寺の鎮守様であり、日頃から各種のご祈祷をし、ご加護を頂いている大切な存在です。


まず、普段は私の車を止めている車庫を片付け、婦人部の皆さんが炊き出しを行えるようにスペースを作りました。午後から婦人部の皆さんが集まってそこで準備をするのです。スペースを作ったら、次は稲荷殿の掃除です。車庫は日が当たるのが早いので、先に済ましてしまうんですね。方や稲荷殿は、あまり日が当たりません。建物には当たるのですが、東向きに建っているため、中まで日が差し込まないのです。


幸い今日はそれほど寒くなく、凍えるような中、掃除をするということは無かったです。雑巾を水で絞ってそこいら中を拭くので、冷たいには冷たいんですけどね。


稲荷殿の中には、ご祈祷をお勤めする時に、山頂の御真殿から稲荷様に降りてきていただいた時に滞在する小さな建物(祭壇)があります。それをピカピカにするのが、この掃除の最大の目的です。明日はこの稲荷殿でお世話人さんと婦人部の皆さんと集まってご祈祷をするので、畳みも、部屋の隅の隅も(建物の面積に対して人の方が多いので)きれいにしなくてはなりませんが、それでも一番は、この祭壇をきれいにすることです。


日頃からまめに掃除が出来ていればいいのですが、忙しさにかまけて年に一度しか祭壇を上から下まで磨くということはありません。今日この時間だけが勝負です。日ごろの感謝を込めて、ゴシゴシと、しかし壊さないように磨いていきます。


洗剤を付けたりは出来ませんので、水雑巾で表面の汚れを落とすしかできませんが、それでも拭き終わるときれいになります。眷属たる狐の像も何体もありますから、そちらもきれいにしていきます。その後に部屋中を掃除して、稲荷殿の掃除はおしまいです。


残りはお寺の中。炊き出しに関連する台所などは母の担当。嫁さんは子育てがメインの仕事なのでまだこの辺りは勉強中です。


お寺の座敷も、ふすまを外して隣の部屋と一つにして、明日の食事会場になります。机も座布団も床の間も全部取っ払ってしまいます。二部屋合わせて16畳のスペースが、正太寺では本堂に次いで広いスペースとなります。


事前に婦人部の皆さんに、入出の中のお檀家さんを回っていただき、ご祈祷の申し込みと引き替えに食事券を配っていただいていますので、その食事券を持ってくると、婦人部の皆さんが腕によりをかけて作ったお昼ご飯を食べられるわけです。まあ、みんな顔見知りですから、券が無くても大丈夫なのですけどね。また、一枚で、何人でも食べれてしまいます。こういうところがお寺の行事なんですよね。


まだ他にも準備するべき事があるのですが、明日にならないと出来ないものがあるので、残りは明日朝一番です。明日は朝から晩までドタバタです。時節柄、この忙しさで体調を崩してしまうこともよくありますので、その辺り気をつけながら、来ていただいた皆さんに、稲荷様のご加護が頂けるように、お勤めをしようと思います。