書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

急に忙しくなるし予定は狂う。それが日常。

(一部、愚痴っぽく読める箇所がありますが、書いている本人はそうした感情は一切なく書いております。)

突発的事態はよく発生し、それが元で後日の予定が大幅に狂ってしまうというのは、お寺にとってはよくある話。それについてどうこう思う感情はすでに失われました。家族には申し訳ないけれど。

世襲が許されなかった時代であれば、その申し訳ない気持ちもわかず、ただ自分の責務を果たすことに集中できたのでしょうから、現代の僧侶はなかなか困難なものを抱え込んでいるわけであります。何度も書きますが、家族を持たないと後継者が確保できない。後継者が確保できないと、檀家さんが困る。だから現代の僧侶は結婚するんです。

昔なら口減らしやらなんやらでお寺には小僧さんがいたりしたもので、彼らの中から優れた僧侶が後継者となったのですから、そりゃ、寺院住職というのはそれなりにしっかりした方ばかりだったことでしょう。成り手が少ないと言うのは世の中が豊かな証ですから悪いことではないのですが、荒んだ世の中にこそ必要な仏教の教えが、豊かな時代のために失われていくのであれば、あまりに皮肉。諸行無常と言う言葉が表すように、豊かな時代もまた永遠には続かないというのに。続いて欲しいですけれど、世界に目を向ければ日本人の感覚で「豊かな生活」をしている人というのは圧倒的少数派ですから。

湖西市には火葬場が2箇所あり、湖西市新居町にある火葬場に併設の斎場は常に混み合っていて、葬儀まで1週間待ちということもしょっちゅうです。そうなると、訃報が入っても葬儀まで間があるので、予定の調整をする猶予が発生します。なんとまあ、お寺にとっては意外に良い面もあったりします。身内を亡くされてから葬儀まで時間がかかると、弔問客の応対などでご遺族は疲弊されていきますので、歓迎できることではないですけれど。

ただ、将来的に、亡くなってから葬儀まで1週間ぐらい開けることが当たり前になるとしたら、色々と計画しやすくなるなぁなんて考えたりもします。弔問は亡くなった日から二日のうちにいきましょう、それ以降はお通夜まで待ちましょうとか、遺族を気遣うルールもできてくるでしょうし。

会計ソフトのアンケートに答えていてふと思ったのですが、経営者って有給休暇を消化する義務ってあるんでしたっけ。ないですよね。そんなもの。そうかあ。でも師匠も妻も労働者の立場になるので、本来は有給休暇があるべきなんですよね。裁量労働制になるの?お寺ってどうなんでしょう。難しい。