書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

やっぱりお経に回るのは楽しい

お経を読んでいる間の緊張感はいつまで経ってもおなかの緩さに直結しますが、お茶をいただきながらお話をしている時間はとても楽しいものです。

ときには仏教の話を混ぜ込んだりもして。

とはいえ、話題にあがりがちなのは永代供養や墓じまいといった厳しい現実のお話。将来の事を考えるとやはり気がかりなようです。お寺としては、永代供養墓も建ったし、お葬式を出してもらって墓じまいをする費用を残しておいてくれれば、ほかっといても永代供養になるよとお話しします。心配しなくても、お寺はいつまでも寄り添っているよと。

でも、それでは安気になれないという気持ちを持ってる方も多いです。私は、自分がまだこれから両親を送る立場の気持ちとして、なるべく子どもに迷惑をかける余地を残しておいて欲しいなと思うのですが、親の気持ちも分かる気はします。そういうお話はいつも聞いてます。だから、最終的には家族で相談して出た結論であれば尊重します。迷惑をかけると思っている子どもたちの気持ちも大事にしないといけませんから、家族会議は必須条件です。

と、いうようなことを、この話題が出たら、堅苦しくなくお伝えする予定です。堅苦しくなく。

核家族化が進んだ世代がこれから旅立つ側となります。イエ単位の弔いが難しい世の中がやってきます。いつかは、皆最初から合祀墓に納骨して、皆でお参りするような時代がくるのかもしれませんね。

私は今の形の弔いに思い入れがありますから、なるべく守っていこうという思いです。でも、いつかは変わって行くものだということも心に留め置いて、その変わっていった先の弔い方でも、皆がちゃんと安らぎを得られるように勤めていくつもりです。

生きている人の安らぎが、我々がもっとも大切にしていることですから。