書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

気持ちの良いお宅でのお年忌

私が消防団の分団長をしていた時に、班長をしてくれていた彼のお宅にて、お年忌をお勤めしました。親父さんはこのほど正太寺の総代に就任していただきました。先代さんは護持会相談役を長年お勤めいただいた方で、師匠も非常にお世話になった方。たぶん、代を遡っていっても、それぞれに正太寺にお力添えをいただいた家柄だと思います。

どんな方の葬儀でも気丈に平静を装って勤めていた師匠が、唯一声を震わせた方。それが先代さんでした。今日お年忌は、その仙台ご夫婦のためのもの。私も気合いが入ります。

しかし、お宅の中の雰囲気はその気合いとは真逆の物。先代さんから見てひ孫にあたる小さな男の子達がはしゃぎまわり、とても和やか。良い雰囲気です。読経中に下のお子さんが騒いでしまって、若奥さんはきっと大変だったと思いますが、仏様はきっと喜んでくださったとでしょう。元気なお子さんにも、それをそれでよしとせず、場をわきまえる気持ちを育てようと必死な若奥さんや夫たる孫にも、その様子を優しく見守るご家族ご親戚にも。きっと暖かい気持ちをもたれていたことでしょう。

ご自宅での読経の後、お寺でお墓参りをして、その後の昼食もご一緒させていただきました。色々用事があったりして食事に同席できないことも多いのですが、今日は良い具合に。その時間もとても楽しいひとときでした。

私の経験では、嫌な思いをしたお年忌と言うのは一度も無くて、いつも和やかな雰囲気でお迎えしてもらい、私も楽しくお勤めをさせてもらっています。きっと、お檀家さんに大変恵まれているのだと思います。これからも精一杯大切にお付き合いを続けようと思います。