書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

寒い寒いで会話が成立する

今日も寒かった。先週ずっと暖かだったせいで、この程度の寒さでも体に堪えます。肩が凝りそう。

暮れのおときに回りながら、開口一番はお互いに「寒いねー」となります。私の二言目は、お部屋の中は暖かいねー、となります。留守のお宅以外は温めてくださってますし、留守のお宅でも、ファンヒーターや電気ストーブを側に用意してくださっていますから、凍えることはありません。もっとも、どうにも寒くなければ電源を入れることはなかなかしないですけれど。なんとなく申し訳ない気がして。

宗務所からのお給料ももうもらえず、正太寺の収入自体も少なかった本年。これから自由に出来る時間が増えるから、その分で月経に回ろうか、ということもおときに回りながら考えてしまいます。月経とは、毎月お檀家さんのところへお経に伺うことを言います。近隣でも、ずっと続けているお寺が何件もありますし、いろんな事情で取りやめてしまったお寺もあります。正太寺はそもそもおときに回り始めたのですらそんなに昔のことでは無いようですので、月経は回っていません。

もちろん全てのお檀家さんを回るわけでは無く、希望制と聞いています。お寺の都合やお檀家さんの都合でその月は取りやめとなることもよくあるそうです。思ったよりも緩く、その分ながく続けられている行事、となるのでしょうか。毎月和尚さんをお迎えするというのも、なかなか大変ですよね。

そんな月経を、正太寺も始めれば、例えば50軒のお檀家さんが希望をしてくれたとして、毎月いくらいくらの固定収入になるなぁ、何て考えてしまうんです。毎月何軒を回れば、庭師さんの料金を払えるなぁ、とか考えてしまうんです。計算したら毎月百軒以上回らなきゃならないことが分かってしまいましたが…それは無理だ。

もっとも、いただくのは御布施ですから、収入はやってみないと分かりません。それに、収入のためにお経に回るというのは、和尚としては余り心地のよい考え方では無いなとも思います。あ、でも、道元禅師だってお寺の再興のために寄付を募っていたし、お寺の維持にはお金がかかるんだから、収入目的に行動しても悪くはないのかな。なんて道中つらつらと考えつつ。寒さが身に染みます。