書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

引き継ぎ会合

宗務所職員の人事は、宗務所会の同意を得た上で宗務総長の辞令を受けられるというなかなか大変な手順を経なくてはならず、簡単に次期庶務主事さんと表現できないわけですが、普通に考えて所長がこの人でお願いと言ったら所会が反対する可能性もほぼないため、事実上の次期庶務主事さん、という言い方は出来る訳です。そんな回りくどい言い方にどれほどの意味があるのか、もし大切な意味があるのでしたら教えて欲しいですけれど。

そんなわけで、事実上の次期庶務主事さんと引き継ぎのための会合を持ちました。会合と言っても、宗務所内で私のパソコンを見ながらあーしてこーしてと、一年の流れを追いながらどんな仕事があって、その時にどんな書類が必要で、ということをサラサラと伝えるだけです。

この日のためにEvernote内に書きためた引き継ぎノートも取り出して、なるべく後に残るように引き継ぎをしました。しかし、丸一日かけてもまだ時間が足りません。いったいどれほどの量の仕事があるというのでしょうか。

庶務主事というのは仕事が降ってくる立場です。他の主事さんはまず自分が動くことで仕事が発生するのですが、庶務の場合は自分がイニシアティブをとる仕事というのがほとんどありません。受動的な立場です。宗務所の基本的な年間行事に従ってお金を工面し、着実に実施できるように下支えをしていくのがお勤め。それを具体的にどうしてきたかという私の経験をお伝えして、それを参考にしながら事実上の次期庶務主事さんなりの考えに則って動いていただくしかありません。

まあそうは言っても、過去の書類は使い回しが可能ですし、その在処をしっかりと聞き出しておくことは重要ですよね。迷宮のごとき庶務主事フォルダの地図を持つことは、とても重要です。

他にも会計処理の仕方など、色々とお話をしました。能力も実績も私よりも遥かに長じている先輩への引き継ぎですので、私もついつい甘えがちな引き継ぎになってしまいます。正式な引き継ぎまでもうひと月を切りました。引き継ぎそこねのないように、もう一度数年間を振り返ってみるつもりです。