書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

会場を受けるとは、こんなに大変なものか

年に一度、各地へ巡回へ来てくださる曹洞宗特派布教師さん。地元第三教区の会場は、我が正太寺です。本堂位牌堂以外は近隣のどこのお寺と比べても古くて、それなのに古さを伴う味わいもなく、ただ使い勝手が悪い増築を繰り返したお寺の構造をしているため、特派布教師さんにどこのお部屋へ入っていただくか、参集されるお寺さんの控え室はどこにするか、トイレはどこを使ってもらうか、難題だらけでした。

最近のお寺は建て替えやリフォームでそのあたりの問題を解決したところばかりになっていて、正太寺ははっきりとその流れに乗り遅れています。客人に使ってもらうトイレも古く、和式です。水洗でもありません。やっと庫裏のトイレが水洗になったばかりですから…(庫裏のなかでも増築した部分は水洗でしたよ。さすがに。)

特派布教師さんのトイレはどこにしようか悩ましですが、庫裏のトイレを使ってもらうには導線が悪すぎて、気楽に使ってもらえそうもありません。プライベートな部分が見えすぎちゃうんです。見せる側が平気だとしても、見せられる側は困りますよね。それが原因でトイレも気楽に使えないんじゃ、トイレの近い私としてはとても心苦しい。

そんなわけで、古くてもパブリックな部分だけを通っていけるトイレにご案内することにしました。滞在時間はおよそ5時間ほど。法話が終わり次第、教区長さんが浜松駅の新幹線口までお見送りすることになっています。駅のトイレまでどうかこ辛抱を。

各寺の総代さんたちにも集まっていただきます。トイレは屋外トイレのみ。もちろん水洗ではありません。屋外トイレから数メートル先に、合併浄化槽が埋めてあるんですけどもね。便器を変えて、水を通して…いくらかかるんでしょうかぁぁぁぁ

仮設トイレの設置も当初は予定していたのですが、総代さんたちの滞在時間は3時間ほど。しかも男性ばかり、というわけで、止めました。正太寺はひたすら節約です。教区から会場費としていくばくかの支給はありますが、その中からお茶やお菓子も用意しますから、仮設トイレ代までは出せそうになかったんです。切ないですね。ここ数ヶ月、収入がほとんどありませんから仕方ありません。今月の給料は多分出ますけど、来月は出ないかも、というぐらいには切羽詰まってます。真剣に副業を探さなくっちゃ。

他にも会場主としてお接待の準備など、いくら用意を進めていっても何か抜けがあるような気がして気が休まりません。毎年何げなく他の寺院を会場にお手伝いさせてもらってましたが、ここまでの気苦労があったとは。色々と思い直しをした次第です。

来年からは会場主のご住職には、もっと丁重な労いの言葉を考えて行こうっと。