書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

宗務所日記 20180615

今日は当番日。久しぶりにMS Accessを使って新機能の開発に取り掛かりました。

書記さんの業務を支援するシステムを組んだのはもう11年ぐらい前のこと。不具合修正と細々とした新機能の追加をしながら今まで来たわけですが、ここ最近はこれといった新機能も思いつかずにいました。

宗務所報を発行するようになったのが前期の宗務所。最終ページは慶弔や住職の任命などの報告が決まりごととなっていますが、半年に一度の発行に合わせてそれらの情報を抽出するのが、書記さんにとって手間のかかる仕事となっていました。

データは揃っているのに、手作業で調べるしかないという状況を、横で眺めつつ悶々としていたのですが、システム的に何か手を加えるなら、そろそろ動き出さないと今の書記さんたちが使う機会がないなと思い立ったのです。

次の発行は10月か11月。お盆月を挟んで開発を進めるのは効率が良くないので、やるなら今。

そんなわけで、必要な情報のピックアップから始めました。所報に載せるのは住職任命・兼務住職任命・副住職任命・教師補任・級階補任・死亡除籍・恩衣被着特許、それぞれについての寺院名、僧侶名、許可日、かな。結構あります。これらを既存のデータベースから抽出すればいいわけで、理屈は単純。あとはそれにユーザーインターフェースをかぶせるだけ。

出力はテキストファイルか、エクセルファイルか、単純にクリップボードへ書き出すだけでもいいですね。項目の区切りはタブ区切りに、これはもう決定。ワープロソフトであらかじめタブ使ってレイアウトを整えておけば、貼り付けるだけでレイアウトまで完了できてしまいます。所報は縦書きなので、数字は全て漢数字。これは変換作業が必要になるはず。まあでも、それぐらいはどうということはありません。

あとは、肝心の抽出部分です。これはもう、トライアンドエラーの繰り返しになります。SQLという言語を使って必要な情報をデータベースから取り出せるのですが、かなり複雑なこともできます。でも、一発で書き上げるが難しい。特に、今回扱うデータベースは、複雑な構成をしています。テーブルという名前の場所にデータが格納されているのですが、簡単に表現すると1つのテーブルがエクセルの1シートに該当します。僧侶についての情報だけでも5個ぐらいのテーブルに分かれていて、さらに寺院の情報が別のテーブルに格納されています。とても納得のいく構造なのですが、しかし扱うのには苦労をさせられます。

今、その僧侶が住職をしているお寺の名前を調べるだけでも、 - 僧侶の基本的な情報を集めたテーブル - 住職の任免情報が集められたテーブル - 寺院のテーブル という三つのテーブルを組み合わせて調べなくてはなりません。もうね、やっていると分けわからんくなるのです。きっと銀行のデータベースとかも、複雑に出来てるんですよ。こんな程度じゃないんですよ。だから銀行の統合なんてやると、システムダウンしたりするんですよ。データの総量を減らすためだったり、整合性の齟齬が極力発生しないようにするためだったり、処理速度を速めるためだったり、全て納得のいく理由から、テーブル数というのは増えていくんです。でも、辛い。

もっとSQLを理解したら、これぐらいサクっとかけるようになるんだと思います。でも、たまにしか触らないから毎回ほぼイチから学び直しなんですよね。今回は特にSQLで書くものが中心なので、時間がかかりそうです。