書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

法事の後席に久しぶりに行けました

なんだかんだと用事が重なるもので、法事の後席(昼食の席ですね)をお断りするようなことが何度かあったのですが、今日は久しぶりにお邪魔をすることができました。

食事をしながらですと、時間がたくさんありますから、いろんなお話ができます。基本的にはお施主さんは下座に座り、和尚は上座となりますから、お施主さんとは直接お話する時間というのはあまりないわけですが、最近では、和尚の相手は檀家である施主がするものというお宅も増えてきまして、こちらとしてもいつもお話しているお檀家さんと話せるので少しは気を緩めることが出来てありがたかったりします。

今日は後者のパターンでしたので、神経をすり減らすこともなく、食事にお話しにと、楽しい時間を過ごすことが出来ました。ありがとうございました。ご馳走様でした。

もちろん、前者のパターン、一族の長老とお話をする機会を得られることもまた、ありがたいことです。持っている話の幅が違いますからね、びっくりするようなお話を伺えることも少なくありません。自分が同じぐらいの歳になった時、果たしてこんな話が出来るだろうかと、その方の経験値の高さに驚かされることもよくあります。

こちらに気を使って仏教の話を聞き出そうとしてくださる方もいますし、和尚という立場の重要さをその度に認識させられます。いい加減な気持ちでいたら、すぐに見抜かれてしまいます。常に、真剣に、集中して、歳も経験も浅くとも、和尚らしくその場にいられるように心がけなくてはなりません。もちろんそのためには日頃の研鑽が欠かせません。私を形作っているものは経験によるものが多く、書物からの気づきが少ないのが悩みの種です。せっかく先人がいいものを残してくださっているのに。それを学び、体験を裏付けにしてお話しすることができれば、一番いい形となります。四十も越えて、未だそこが弱いのが情けない。

自分の弱点が分かっているんですから、早めに克服したいと思います。