当番日です。もっとも、最近は週三日の執務日に皆勤賞ですので、宗務所にいる姿は珍しくもなんともないですけれど。
今日は来週の寺族研修会に向けて、私の領分の最終準備に費やしました。色々やることがあるものです。
そんな時間の中で、書記さんが受け付け処理をしている郵便物を眺めていると、静岡県第一宗務所さんが以前に作成された小冊子「曹洞宗の葬儀と法事」の再販のお知らせがありました。サンプルも一部同封されていまして、以前にも見たことがあるものだと思い出しました。
よくできた冊子で、とかく葬儀は地域差が大きいものですが、それをうまく吸収しながら、丁寧な解説がなされています。お檀家さん向けに配布することを念頭に作成されたものであり、価格も一部150円と手が出しやすい金額です。
ただ、どんなによくできた本でも、読んでもらえなければ役には立ちません。もうすでに、本も読んでもらえないレベルに、日本仏教界は落ちてしまっているんじゃないかと危惧している私にとっては、配っても仏壇に飾られて開かれることもなく古びていく様が思い浮かんでしまって、注文を検討するところまで至りませんでした。
どうなんでしょうか。お寺で冊子を配ったら、読んでもらえるものなのでしょうか。それとも私が危惧する通りに、開かれることもないのでしょうか。よっぽど興味が沸かなければ読もうとはしないというのが私の考えですけれど。
ですから、大事なのは、いかに興味を持ってもらうか。大勢が集まった時に配って、1ページでも良いから一緒に読んで、そう、学校の授業のようにとにかく読んで、そこでとっかかりを得られるような何かが起これば、うまくいくかもしれません。
とにかく、この冊子についてはちょっと保留。活かす自信が出来たら、頼んでみようと思います。