書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

宗務所日記 20171027

檀信徒研修会が終わって最初の執務日。研修会当日の費用などをまとめて、概算の報告書を作成しました。

旅行社さんも早速宗務所を訪問。終了後の挨拶とともに、請求書を携えて。全体に影響を及ぼすような急な支出もなく、予定通りの請求書です。受け取りのサインをし、近日中に支払う旨を伝えて、私の役目は終了。

このおかげで、まだ未払いであるものの、収支報告書がほぼ完成形となりました。結果、赤字となりましたが、定員に満たないのに予定通りの台数でバスを手配したので致し方ありません。バスを減らすと参加者を乗せて回るのに時間がかかり過ぎてしまうんです。現状では、3台は出さないと、最初の集結場所(大抵は最寄りの高速PA)まで2時間3時間、ということになってしまいます。

宗務所主催の研修会ですから、私個人としては、赤字でも問題ないと考えています。以前は、宗務所の資金面へのダメージを考えて、赤字=悪いこと、と考えていました。しかし、宗務所の運営費の原資は各寺院から納入を受ける宗務所費です。お檀家さんに対して有効な研修だと捉えてもらえているならば、この研修会が赤字であっても宗務所運営に支障を来さないように納入所費を増やしてもらえばいいし、増やしてもらえなければ研修内容がお寺さんの期待に応えていない、ということです。

赤字であれば近い将来確実に宗務所の運営にも影響を及ぼしますが、それは研修会事業が赤字であることが是か非かということとはなんら関係ないことです。お檀家さんに研修を受けていただきたいのであれば、宗務所で経費の半分を受け持って、格安で参加してもらうことだって考えていいわけです。そのほうが参加者が増えて、回り回って良い影響の方が増えるかもしれませんしね。

そもそも、再来週開催の現職研修だって、第四宗務所では参加費を徴収していません。20万30万の経費がかかるのに、全て宗務所負担です。これだって言ってみれば赤字ですよ。参加者がいる事業なのですから、参加費を経費分頭割りして徴収すれば、宗務所の運営費が少なくたって研修会は開催できるわけです。

でもそれをせず、一人でも多くの僧侶に参加してもらいたいから、全額宗務所負担で行なっています。檀信徒研修会にだって、同じ理屈を当てはめて悪いわけがないと考えます。

まあそんなわけで、もし赤字を追及されても、平然と「それが何か?」と答えることにしています。

赤字なら檀信徒研修会なんてやめてしまえと言われたら、それ相応に反論することにしています。

ケンカを売るわけじゃありません。簡単な理屈だから、説明すれば理解してもらえるからです。それでも不要だと考えるのであれば、所長に立候補して好きなようにしてください、というしかありませんけどね。そのために曹洞宗内にも選挙制度が整えられているんですから。

まあでも、曹洞宗の宗制という、曹洞宗の僧侶が守らなくてはならない規則に、宗務所はこの事業を行うこととはっきり書かれているんですから、それを止めるとなれば、本来であれば曹洞宗の宗義会議員に立候補して当選し、議会の中で宗制の変更を行わなくてはならないんです。それぐらい大変なことの中で、定められていることなのですから、つまりそれを決めるときにだってそれ相応の重みのある議論を経ているわけです。時代の変化はあるといえ、その重みは、しっかりと受け止めなくてはならないと思います。

そんなわけで、赤字でもなんでも続いていきます。毎年楽しみにしてくださっている皆様、ご安心ください。来年もちゃんと、研修あり、楽しみありの内容で、お届けします!(ま、でも、再来年は所長が交代しているのでなんとも言えませんけど…。平気で宗制違反をされたら、止められるのは教区長会だけなので、私は意見を教区長に伝えることしかできませんし)