書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

宗務所日記 20170911

宗務所で受信したFAXを複雑経路を通してEvernoteへ転送し、いつでも確認することができるようになっています。ところが、その経路の一部に利用しているサービスが、無料プランの場合は月間転送数に制限があるのです。今回、それを超えてしまいました。

檀信徒大会に関連して、受信するFAXが普段の何倍にも膨れ上がってしまったためなのです。

有料プランに切り替えれば、何の心配もなく転送が続くようになるのですが、宗務所で支払うには厳しい料金です。活用の幅を広げれば費用対効果は高くなりますが、そもそも料金を払う余力がないので仕方ありません。投資した分が収入増に繋がる活動をしているのなら検討する価値はありますが、宗務所ってそういうところではありませんので。辛いなぁ。

お役所みたいに税収を増やすための活動とかができればまだマシなのにと思うこともしばしば。曹洞宗の場合は10年に一度、お寺の収入を推し量る査定が行われ、それを元に毎年の賦課金が決まります。宗務庁で働いている人たちにとっては悪い表現となりますが、分かりやすく表現すれば上納金というやつです。その賦課金を算出する最終段階で、各お寺の持ち点というのが決まります。その点数に対し、一点あたり何円、という計算をして、賦課金が決定されます。この何円というのは曹洞宗寺院全体で統一されていますので、そう簡単に変更はされません。

そして、この点数を元にして、宗務所への上納金も決定します。同じ点数を使いますが、一点あたり何円にするかは、宗務所ごとに任せられています。宗務所ごとに議会が設けられていますので、その議会で承認される数字となります。この一点あたり何円にするかを変更すれば、値上げもできます。けれど、各お寺さんの支出増に直結するわけですから、諸手を挙げて賛成なんていうとにはなりません。反対の声を恐れる当たり前の気持ちが、抑止力となります。

宗務所への収入は、基本的にはこのお金だけです。つまり、お寺さんの収入が増える方策を取ったとして、それが収入増に反映されるには、10年に一度の査定を待たなくてはなりません。やる気も出ませんし、そもそもお寺さんの収入を増やす手だてがあるとしたら、正太寺で真っ先に実行して、バリアフリー化の促進とか、目に見える檀家さんの役に立つ事業を実施してます。そんな良い手だて、何にも思い当たりませんよ。

というわけで、FAXをEvernoteへ転送するだけのためにそこまでの労力は費やせません。さてどうしたものかと。一度体験すると、便利なんですよ。Evernoteを見るだけで宗務所に行かずともFAXが確認できると、忙しい時にはそれだけで隙間時間に仕事を片付けられる可能性が出てきて、とても助かります。

とりあえず、今期宗務所においては今ほどFAXが届く機会もなさそうなので、心配しなくてはも良いとは思うのですが、先々まで考えると何かしらの手を打っておきたいところです。