書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

草刈り清掃作務

草刈り清掃作務。本山で作務の放送が入る時、こんな響きがありました。私は半年という長くはない修行期間のうちの大半を、営繕を主な業務とする部署に配属されていたのですが、そこでは草刈り機の整備も扱っていました。

単なる修行僧に機械の整備なんて出来ませんので、本格的な整備は出入りの業者さんが行います。混合ガソリンを入れたり、刃を取り替えたり。刃も、昔怪我をした人がいたのか、原則として修行僧は金属製のものを使えず、ナイロン製のものを多用していました。

このナイロン製の歯、今調べたら、芝刈り用じゃないですか。通りで草がなかなか刈れなかったわけだ。

草刈り機を実際に使うのは、営繕の部署の者と、堂行寮という、修行の監督をする(引き締め、というべきかも)部署の者だけにほぼ制限されていました。ちなみに堂行寮は、修行期間が3年目以上の人間で組織されています。大半の修行僧が1年〜2年でそれぞれのお寺へ戻っていきますから、堂行寮にいる人間というのは、かなりの権力を持っていることになります。

そんな人たちから、ナイロンじゃ草が全然刈れないんだよ、ちゃんとしたのに変えてくれよー、と挨拶がわりに言われるのを、軽いノリでかわしていくのも我が部署の役目でありました。

その意味では、一年目の人間で配属されていた2名、私と相棒は、適任だったかもしれませんね。(相棒は数年前に急逝。お山を降りて以来一度しか会えなかった。そろそろお墓参りに行きたいな…)

そんな、思い出たくさんの草刈り機を使って、今日は山の上の墓地の草刈りでした。永代供養墓へ至る道が膝丈ぐらいの草で塞がれつつあるので、それらを取り除いてルートを確保するのがミッションです。

明日、使うんです。今日やっておかないと、あまりにも見苦しい。

墓地全体を草刈りしようと思うと丸一日草刈り、次の一日をかけて後片付けとなるのですが、ルート確保ぐらいでしたら、師匠と二人で2時間ほどで終えることが出来ました。

近日中に時間が取れれば、他の草が長い部分の草刈りをしておくと、後が楽になります。長くなると刈るのも大変だし、それを集めて片付けるのもさらに大変。今ならまだ、なんとかなる、かな。

数年前に電動草刈機も入手して、いろいろ試していたのですが、最近はバッテリーがさっぱり持たなくなってしまいました。二つあるうちの一つは、15分しか持ちません。これなら普通に混合ガソリンの方が楽ですね。

ただ、電動は音が小さいので、体感的な疲れが少なくなります。結構違いますよ。始動もボタン押すだけなので楽チンですし。

ダイソンが草刈り機作らないかなぁ。日本のメーカーだとマキタが充電式掃除機の分野でもダイソンに引けを取らずに頑張っていると思います。実は。草刈り機でもマキタは大手メーカーです。うちの電動草刈機はマキタではないですけれど、マキタのものも気になっています。この分野はどんどん進化していますから、そろそろ新しいものに買い換えたら、違う世界が見えるかもしれませんね。今はちょっと無理だけど。