書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

不本意ながら、駐車場の利用に、物理的な制限を加えます

正太寺には門前にそこそこの駐車場があります。もうずっと昔からですが、浜名湖へ遊びに来た人が便利に使っていました。

一番昔からある大駐車場と名付けられた場所は、キョウチクトウに囲われていて、出入り口はロープを張って普段は封鎖しています。お花見シーズンとお盆・年末年始にはあらかじめ開けておきますが、それ以外の時は、お檀家さんの判断でご利用くださいというスタンスでした。

その東側に、5台ぐらい停められる、ちょっとしたスペースがあります。こちらも近年、看板を立てて駐車場というのが分かるようにしました。さらに、畑だった土地を寄付していただいたりして、ここ数年で二箇所、駐車場が増えました。

正太寺の眼前の浜名湖には、遊びに来る方が大勢います。海水浴、貝掘り、夜釣り。年間を通して多いのは貝掘りでしょうか。それも漁業権を侵害するような掘り方をする方。漁業権を持つ漁師以外は一人2kgまでと決められていますし、使える道具にも厳しい制限があります。その旨、浜名湖の中にも目につくように看板が立ててありますから、知らないでは通りません。でも、みんな平気で大きな道具を使ってアサリを掘っています。

浜名湖のアサリは近年、漁師が生活に困窮するほどに激減しています。1日に獲ることができる量が決められていますが、1日掘ってもその量に全然届かない日ばかり。船を出すだけ赤字という日が多いと聞きます。

この状況を打開するために、様々な方策を打っていますが、なかなか効果が上がりません。

そうした努力を漁師がしている傍らで、小さなアサリまで御構い無しに、それこそ根こそぎ獲るような勢いで、もはや遊びとは思えないいでたちの方々が、正太寺の門前に車を止めてアサリを掘っているんです。

駐車場を閉めてしまうと、停められなかった車が近隣の住宅前に停めてしまいかねないと危惧をして、師匠は強硬手段には出ませんでしたが、漁師のそうした現状を思うと、正太寺としてもほぼ違法と思われるアサリ掘りを黙認できなくなって来ました。

というわけで、近日中に駐車場へ、もっとはっきりと分かりやすい形で、参詣者以外の駐車場利用を禁止する旨を書き出すことにしました。今も駐車場の隅に「参詣者専用駐車場」と書いた看板を立ててあるのですが、全然効果がありません。

使って欲しくない、という意思がはっきり分かるようにするつもりです。

最近、特にトイレでは、「いつも綺麗に使っていただきありがとうございます」という表示を多く見かけるようになりました。綺麗に使ってくださいと書くよりも、効果は抜群に良いそうです。

ですので、そうした方向から、良心に訴える形の表示も検討しているというかラミネート加工までしてそうしたものも用意してあるのですが、とりあえずは直接的な表現で攻めてみようと思います。

もしこうした事案で、成功事例をご存知でしたら、お知らせください