書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

お稲荷様例大祭

吒枳尼真天宇津山稲荷大明神例大祭です。

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朝から婦人部の役員さんは炊き出しに来てくださいました。お世話人さんはそれよりは少し遅れて参集していただき、稲荷殿での受付、ごますりにお手伝いをいただきました。

そして10時半、食事時間の開始です。事前に婦人部の役員さんにはお檀家さんと信者さんのお宅を回って頂いて、ご祈祷の申し込みを受けていただきました。引き換えに食券をお渡ししており、その食券を持っていると、今日、炊き出した食事を食べることができるんです。

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まあ、何割かは、食券を忘れて顔パスですけれどね。概ねの人数を把握したいだけですのでそれで全然問題ありません。

今年は賑やかでした。天気も穏やかで、それほど冷え込みもせず、出かけやすい状況があったのでしょう。食事会場は常にフル回転。私も少しお手伝いしましたが、忙しかったです

12時半頃、最後のお客さんが帰られて、食事会場の片付け開始。稲荷殿での受付も撤収。ここからが、本番です。

朝一番でご祈祷をしてからお札を配っているのですが、本当のご祈祷はここからです。朝の段階では、誰がご祈祷を申し込まれたのかすら分からない中でのご祈祷。ただ、順番としてどうしてもこうならざるをえないので、お札に対してのご祈祷をまず行いました。

そしてここからは、申し込まれた方のお名前を読み上げてのご祈祷です。ご祈祷の法要時間と、読み上げている時間、あまり差が内容の気さえしてきます。お経を読んでいる時間の方が長いはずですが…稲荷殿に入って参列しているお世話人さんと婦人部の役員さんにとっては、名前を読み上げている時間の方が長く感じるかもしれませんね。

ご祈祷の後、最後の片付けをしていただき、ご祈祷を申し込みながら、本日お札を受け取りに来ることができなかったお宅については、婦人部の役員さんに配っていただきます。ご足労おかけいたします。でもこうすることで、確実にお札を届けられるんです。

振り返ってみると、正太寺の行持は、隅から隅まで、お檀家さんの支えによって成り立っているんだなと強く感じます。私一人じゃ、何にもできません。歴代のご住職が、あえてそうなるように行持を組み上げてきたんじゃないかと思うほどです。一人でなんでもできると勘違いして、住職が暴走するようなことはあってはなりませんからね。

ここ、入出おいても、「炊き出し」で作ったご飯を食べる機会は、ほぼ今日のお稲荷様だけとなってしまいました。いつまでも続けていけるよう、頑張ってまいります。