僧職にあるものがお彼岸の入りにバーベキューなどしていて申し訳ありません。とはいえ、今回は特別なバーベキュー。いろんな都合でこの日になってしまいました。
昨年急逝した同級生。中学時代には部活中にケンカするなど、思い出の多い友人でした。卒業後もたびたび縁があり、スキーに行ったり、彼の出演する吹奏楽のコンサートへ行ったりと、交流は続いていました。
お互いに所帯持ちとなってからも、他の友人家族も巻き込んで、家族ぐるみの交流を続けてきました。その最たるものが、年に一度のバーベキュー。
昨年の春、幹事役の友人からいつものように、今年のバーベキューはいつやろうかと相談がありました。例年ゴールデンウィークに集まっていたのですが、日程調整をしていく中で、なかなか予定が合わず、今年はお流れになってしまうという状況でした。
連休が取れる仕事をしている友人もいれば、カレンダーの休日など関係なしに仕事のある友人もいます。さらに家族も含めてとなると、日程調整は毎回困難を伴っていましたので、たまにはこんな年もあるかと思っていた矢先。
彼の訃報が飛び込んできました。彼の携帯電話からの着信に出ると、涙声の奥さんが出てきた時のショックは、今でも忘れません。その状況で考えられる電話の要件は、重篤な症状か、訃報、どちらかしかありません。泣くのを堪えて必死に彼の死を伝える奥さんの声。つい今し方のことのように思い出せます。
それから1年。一周忌に合わせていつもの仲間のうちの二家族で、お参りに行き、そのまま一緒に遊んできました。忘れ形見の2人のお子さんを交えてみんなで元気に遊んでいる子どもたちの姿は、とてもありがたい光景でした。
その場で約束をした、今日のバーベキューだったのです。当初はお彼岸の入りを避けて22日だったのですが、やはり仕事の都合で今日となりました。どうせなら、仲間がみんな集まれる時の方が良いに決まっています。
大切な友人を失って、1年とおよそ半年。ようやくここまで家族ぐるみの付き合いを復元できました。車で長距離を走るのは苦手という彼の家族を駅まで迎えに行くと、とても恐縮していましたが、彼も元よりそういう性格でしたし、奥さんもそういう性格。お参りに伺った時にも感じましたが、やっぱりそうなんだなと確信できました。
だから遠慮せず、もっと図々しくていいんです。他人に気を遣い、自分の苦労は厭わない人だから、それが分かっているから、我々には図々しくして良いんです。迎えに行ったぐらいで恐縮しなくて良いんです。社交辞令も要りません。
今日はそれを伝えられませんでしたが、近いうちに伝えて、この仲間で集まることに気軽でいてもらえるようにしたいです。それが私の一方的な考えであっても。
ただ、こういうこと、男同士なら言いやすいですけど、女性に向けて言うのは難易度が高く感じますね。がんばりますけど。
というわけで。彼と、彼の家族と、私と私の家族と、そしてその古い仲間と仲間の家族にとって、大事な日だったので、お彼岸の入りですが、バーベキューをさせていただきました。大変申し訳ございませんでした。願わくば、皆様のご理解が得られますことを。