書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

東海管区人権啓発研修会 1日目

年に一度の研修会です。今年はいつもと少し違う状況で迎えています。湖西を離れますから、火災出動は出来なくなります。団員には申し訳ないのですが、でも、とても気持ちが楽です。

明日の夕方には帰着しますので、ほんの僅かな間だけですけどね。先々週の梅花全国大会も、そういう意味で心が安らぎました。今日明日は研修ですので安らぎはしませんが、集中できる環境を得られたことをとても嬉しく感じています。

今回の舞台は、御殿場市にある国立駿河療養所。ハンセン病患者を隔離するために作られた施設です。今でこそそれなりの建物が建っていますが、開設は昭和20年。まともな建物であったはずはありません。

遅くとも昭和31年の段階で、国際的にも隔離は誤りであるとされていて、医師もそれを十分に知っていたにもかかわらず、国は何も対応をしなかったばかりか、それ以降も隔離政策を続けた(新たに隔離をしていった)ことから、2001年になってようやく国の責任が認められて、元患者さん達の人権と名誉の回復フェーズに入る訳なのですが、以降も温泉宿での宿泊拒否事件が起こり、話題になるとあろう事か元患者さん達を非難する声まで上がるという事態となりました。

つい数年前のことですよ。効果覿面の薬が登場し、感染力が非常に弱いとずっと昔に明らかになっているというのにですよ。

宗門としても、国策に同調するかの如くに、ハンセン病患者への差別や偏見を助長する行いをしてきました。こちらにさらっと書かれています。

今もなお続く差別を取り除き、二度と宗教が差別に加担することがないように、既に何度も学習はしてきていますが、宗務所職員を対象として、さらなる行動を期待して企画された研修会です。

既に一日目は終わりましたが、明日半日ありますので、引き続き集中して研修に励もうと思います。