書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

退董式・入寺式、本番です

いよいよこの日がやってきました。一応今日の退董式が、師匠が法要の導師を勤める最後の儀式になります。私がにっちもさっちもいかなくて葬儀の導師を代わってもらったとしても、それはあくまで代わりです。導師を、導師として勤める、最後なのです。

そのわりに淡々と進んでしまいましたけど。

プライズで、孫からの、つまり私の子どもたちからの花束贈呈を行いました。妻が手配してくれて、とてもきれいな花束を贈ることが出来ました。母も隣に立ってもらって、二人まとめてお疲れ様の慰労です。

まだまだ休んではいられないはずですけどね。私がこんななので。

師匠最後の導師の侍者を勤めた私は、法要後、急いで着替えをして、入寺式に臨みました。こちらも、こちらこそ淡々と進行していきました。お拝が多いんです。参列者は、見ているだけの時間が流れていくのです。さらに途中で位牌堂の奥で御開山にお拝をしている場面は、本堂にいる参列者からは一切見えませんからね。途中で主役が居なくなるという儀式なんです。いたたまれないですね。

住職に入るに際して、御本尊様や御開山様に挨拶をして回るのが入寺式なのです。ともかく無事に勤め終わりました。

最後に挨拶の時間をいただきました。退董式の挨拶は、師匠が原稿も無くしゃべりまくっていましたが、私は原稿有りです。各方面への謝辞もありますので、アドリブでしゃべって失礼があってはいけません。最初が肝心です。

この原稿も、仕上がったのは今日になってから。ずっと頭を悩ませていましたが、ようやく、本当にようやく出来上がったのです。卒園式の挨拶の方が所要時間は短かったですよ。

なんとかひと笑いいただいて、入寺式も無事に終わりました。あとは場所を移して祝宴。各テーブルにお酌して回っていたら、料理がほとんど出尽くしてしまいました。こういう法要にしては少なめの50人ほどの参加者なのですが、お酌に時間をかけすぎましたねぇ。

晋山式の際には兄弟親戚も来てもらって、お寺さんももっと広くお手伝いをいただかなくてはならないですし、同じペースでテーブルを回っていたらきっと時間が足りません。どんな席でもお酌は滅多にしないんですから、機会を捉えて練習しないとまずいですね。こういうときに困ってしまいます。

ともかく、祝宴でもお世話人さん達もご機嫌でしたし、ホッとしました。なんとか住職として、迎え入れてもらえた気がします。期待を裏切らぬように、精進して参ります。がんばるぞっ!