書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

諸行無常とは言え、あまりに切ないではないか

夕方、あまり鳴らない私の電話に友人から着信有り。取り損ねて、手が空いてから折り返すとつながらず。しばらくするとまた着信有り、しかしまた取り損ね。

再び手が空いたところで折り返すと、友人の奥さんが電話口に出ました。そしてなぜか涙声。

中学の吹奏楽部で出会って以来、細々と付き合いを続けてきた友人です。年に一度会えれば良い方という頻度でしたが、それでも心に垣根の出来ない、良い付き合いをしてきました。中学時代、原因は覚えていませんけれど、ケンカをしたことがあるんです。私がケンカをした相手なんて、数が少ないんですよ。その後仲直りをして今に至るのですが、この関係は、そのケンカも大きな要因になっているように思います。

つまりは、その友人から電話がかかってくる事自体が、あまりないことだったのです。Facebookで連絡取れるし、メールアドレスもいくつかお互いに知っているし。なぜ電話なのだろうと、最初の着信時に訝しく思いました。

ここまで書けば、日記をご覧の皆さんにも電話の用件に察しはつくでしょうけれど、もちろん私も察しましたよ。でも、信じられる話ではありません。揺れる心を落ち着かせることも出来ずに、奥さんと話を続けます。

語られるのは、やはり、訃報。今朝早く、突然のことだったそうです。詳しい原因は聞くこともはばかられるほどのその声に対して、気の利いた台詞も言えず、ただただ葬儀日程を聞き取り、私から繋がる友人達への連絡を頼まれて、電話を切りました。

普段とはあまりに異なる私の様子に、妻がどうしたのと聞くのですが、答えることも出来ずに部屋に引っ込んで、しばらく泣きました。

ついこの間の日曜日には、楽器を持ってステージに上がっている様子がFacebookに書かれていたんです。予測のしようもありません。

葬儀は4日。少し時間が空きます。お悔やみ・・・行ったら泣いてしまって何も出来ないだろうから、行かないつもりです。行けない、というべきでしょうか。足が前に出ません。