書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

保育園の坐禅会

もう何回目でしょうか。毎年この時期になると、近所の保育園から年長さんを連れて、坐禅体験に来てくれます。


先生方にしてみると、昔と比べて落ち着きの無い子が増えたような気がするのか、このまま小学校に上がって大丈夫なのだろうかとか、心配なことが多いようなのです。坐禅を体験することで、子どもたちにさらに成長するきっかけを、というような主旨で、坐禅の指導を依頼されたのでした。


落ち着きのあるなしは、私の子どもの頃とさして差は無いように思うのですが、それは当事者の考え方ですしね。


私としては小さなうちに坐禅の体験をしてもらえるという一事だけでお引き受けして、もう何年も続いているというわけです。


子どもたちを何年か見てきて、ほんの2時間に満たない時間でのことなのですが、それでも体の硬い子が増えてきたような気はしています。でも、それ以外のことについてはいつの年の子たちも大差は無いですね。


みんなお寺に入るときには凄く緊張していて、そのため私の話にもよく集中してくれて、指示にも従ってくれます。おしゃべりの止まらない子がいて苦労した思いは一度もありません。みんな坐禅に興味津々で、積極的でした。


今年の子たちも同じです。違ったのは、私の話が少し長かったかな、というぐらい。子どもたちに伝わるように話すのは、とても難しいですね。でも、子どもたちはずっと真剣に話を聞いてくれるんです。話していて、うれしくてうれしくて。


坐禅の時間は20分ほど。説明を含めて坐禅にかかる時間は1時間ぐらいでしょうか。その他に30分ぐらい、坐禅の前後に私の話がつらつらと。


今年は良いことが言えたみたいで、先生に感激していただけました。素直に嬉しいです。


毎年感心するんです。6歳の子どもたちが、20分もの間、一言もしゃべらず、キョロキョロもせず、足はゴソゴソなる子もいますが、それでもみんな真剣に坐禅に取り組むんです。


学校に行ってもがんばれるって、自信を持って私は言えます。素晴らしい。


来年もまた、子どもたちのがんばる姿を、見せてもらおうと思います。