書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

あと一週間

一週間後の日曜日は、お盆直前最後の日曜日です。お寺の一年は、お盆前とお盆後に分けられます。意識がお盆を境にして完全に真っ二つに分かれています。お盆の後の事は、今この段階ではどんなに真剣に考えようとしても、どこか空虚な考えにしかなりません。


それぐらい、お盆というのは、お寺に生きる者にとって大きな大きな行事なのです。


さらに近年の私にとっては、体が15日まで持つかどうかと言うのも大きなストレスになっています。昨年はウォーキングの成果か、比較的順調にお盆行事を乗り切る事が出来ました。


しかし今年は、ウォーキングが数日しか出来ませんでした。今から再開しても、体に疲れが蓄積された段階で8月に突入しそうで、怖くて取り組めません。


今の体力で、乗り切れるかどうか。正直不安です。1つ光明があるとすれば、新盆施餓鬼の簡略化ですね。簡略化というと言葉が悪いですけれど、簡略化してるのでしょうがない。


一昨年までは、初盆の関係者が本堂に集まり、一件一件お施餓鬼供養のお勤めをしていました。正太寺はだいたい年平均15件の初盆があるのですが、一件約8分かかってお経を読むとして、120分かけていたわけです。実際にはもう少し短い時間ですが、1時間半以上、2時間未満、といったところでした。


午後の一時からの法要ですから、参列者にとっても負担の大きい法要でした。しかし、丁寧でよろしいと、評判は良かったのです。


昨年、その年平均の倍近くの初盆があり、同じやり方で行うことは現実的ではないという考えとなりました。近隣のお寺が何件初盆があってもお勤めは一回だけ、みんなまとめてお焼香をしてもらう、という方法に切り替えていく中、頑なに旧来のやりかたを維持してきた住職も、さすがに今回は無理である、と考えたのです。


ただ、一回では本堂に参列者が入りきれないという事で、二回に分けて行いましたが、参列者入れ替え時間を含めて2時間強で終える事が出来ました。


今年はまた元のやり方に戻すのかと思っていたら、1度ああいう形をとってしまったら、元に戻しづらいという事で、今年も一回のお勤めで、全員にお焼香をしてもらう、という事になりました。件数も平均を少し上回っていましたので、これはありがたい誤算でした。


この新盆施餓鬼での体力の消耗は、いつも懸念事項でした。第一日曜日に行いますので、8月1日から始まるお盆の、ちょうど折り返し地点頃にあたっていました。そこで激しく消耗すると、もう回復しないんですよ。体がへたったまま、後半戦に入るという案配。


あれがなければお盆ももう少し乗り越えやすいのに、と毎年思っていましたからね、住職の方針転換は、それはそれはありがたいことです。


今年は8月7日。ちょうど真ん中です。例年であれば、残り半分をひいひい言ってお経を読まなければならなかったことでしょう。今年はきっと、そこまでひどくはないですよ。


ウォーキングが出来なかった分の不安はありますが、新盆施餓鬼での体力消耗が抑えられるという希望を胸に、お盆突入を待ち構えたいと思います。