書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

綱渡りでお茶出しを

お年忌の最後、お寺参りの終わった後に、本堂でお茶を振る舞っています。振る舞うと言うほどたいそうなお茶ではありませんけども、皆さん喜んでくださいます。


先代の時代には、施主家の数人だけを庫裏に近い部屋へ案内し、そこでお布施をいただきながらお茶を出していたそうです。その間、参列の方々は本堂で待ちぼうけだったとか。


昔はそれが当たり前だった、と言えばそれまでですが、なんとも味気ないですね。今の住職の代になってから、これはちょっとおかしいのではということで、みんな揃って本堂でお茶を飲んで頂くようにいたそうです。


それから数十年。今も変わらずに続けています。お寺さんによってはお茶菓子も出したりするそうですが、正太寺ではそこまでの余裕はなく、お茶のみです。


お寺のお茶はおいしいね、とよく言って頂きますが、実際には香典返しのお茶であることがほとんどでして・・・


そんなお茶出しですが、主には母の仕事です。以前は嫁さんも手伝えることが多かったのですが、長男が産まれてからは手が回らずにいます。ちょうどお昼の時間帯に当たります。授乳もありますし、上の子たちにもお昼ごはんが必要です。


幼い内は、ごはんの時間がずれただけで、生活リズム全体に影響が出てしまいます。また、授乳の時間はなるべく一定にしないと、赤ちゃんのご機嫌が読みづらくなります。


母がまだまだ元気なので、いまのうちは甘えさせてもらっています。


でも、たまには母が出来無い日もあるわけで。そんな日に限ってお年忌が2件合って私がお茶出しを手伝うわけにもいかず、そんな日に限って参列者が大勢でお茶をたくさんつがなくてはならず。今日がまさに「そんな日」でした。


結果としては、嫁さんのがんばりと、良い子に待っていてくれ二人のお姉ちゃんと、お腹が空いてもぐずらずにいてくれたご長男の協力のおかげで、見事に乗り切りました。


案ずるより産むが易し、とはこのことですね。もっとも、毎回こんなにうまくいくはずはないので、長男がもう少し大きくなるまでは、「そんな日」はあまり来て欲しくないですね。