書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

暮れのおときが始まりました

今日から、お檀家さん宅にて歳末供養を修行する暮れのおときが始まりました。18日までかけて、入出・太田地区を回ります。


昨年までは、まず般若心経をお唱えして、ご本尊釈迦牟尼仏大本山永平寺開山道元禅師、大本山總持寺開山瑩山禅師のご供養をし、ついで観音経をお唱えしてご先祖様のご供養をしていました。


その観音経を、昨年から修証義に変えました。私だけ。


修証義は曹洞宗にしかないお経です。道元禅師の教えが簡潔にまとめられており、また漢文ではなく日本語で書かれていますから、聞いていても比較的分かりやすいのです。日本語と言っても歴史的仮名遣いのされている文語体ですから、慣れるまでは難解ですし、仏教用語が多数登場するので予備知識がなければ理解することは出来ません。しかしそれでも、漢文のお経よりは分かりやすいのです。


なにより曹洞宗の教えというものが率直に書かれていますから、お檀家さんの前で読むのには最も適していると思います。


「いつものお経と違うねぇ」

と言ってもらえればしめたもの。修証義についてのお話が出来るというものです。法事の席ではさらりと修証義の説明をしていますけれど、おときの場であればたいていが一対一でお話し出来ます。理解を確認しながら説明出来るんです。


ただ、時間の都合もあり、お唱えするのは五章まであるうちの第一章だけ。次々に移動して行かなくてはならないおときの最中ですから、あまり多くを望んではいけませんけれどもね。まず一番は、私が各家のご先祖様のご供養をしっかり修行する、ということです。


しばらく肉体的にしんどい日々が続きます。がんばりますよー!