書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

学園寺様晋山式準備

宗務所長さんの晋山式が近づいてきました。もう明後日明明後日です。今日、準備のために集まりがありました。私は葬儀があったため、1時間と少し遅刻して参加してきました。


所長さんのお寺は第2教区。私は第3教区。数字は近いですが、第4宗務所の中では東の端と西の端に当たります。天竜川のすぐそば。第3教区は浜名湖を渡りますから、東名高速を利用しても車で1時間の距離にあります。


地域が違えばいろんな事が違います。お寺のことももちろん。第3教区は寺院数が19ヶ寺と少ないことや副業を持っている住職が多いこともあり、こうした滅多にない行持があるとみんなしてあーでもないこーでもないと相談しながらやるのですが、第2教区は皆それぞれに自分のやることを分かっているから、どんどん仕事が進んでいくという具合。


お坊さん専業であれば、他の地域の晋山式に出る回数も増えますし、寺院数が多いですから地元教区での式も多くなります。法要への習熟度では、第3教区の比ではありません。


それでも、第3教区もここ数年で2回も晋山式がありましたから、それぞれにやることが身について、今ならもう一がんばりで他教区と張り合えるかもと思いますけれど。専業である私はもっとがんばらねば・・・


準備の雰囲気も、我が教区とは随分違いました。まず、裏方を支える殿行は、寮長の指示の元にスケジュールを追いながら各々の役割をどんどん決めていました。経験の浅い若手には、どういうことをやるのかを簡潔に解説していました。若手は若手で、それだけで不十分とあらば打ち合わせの後に年の近い他の先輩を頼って具体的なところまで理解しようとしていました。


人数が多いというのは良いことですね。法要に詳しい人が各世代にいるおかげで、若手も聞きやすく、習熟するのが早そうです。


第3教区も、若三会での研鑽がだいぶ実を結んできていまして、年に一度はやるというような法要であれば、直前の簡単な打ち合わせだけでしっかりと勤められるようになってきました。中心となって法要を動かして行く世代に副業(収入の面ではこちらが主です)持ちの住職が多い中で、こうした形でスムーズに法要を営めるというのは、すごいことなんですよ。全員の士気が高くなければ出来ないことです。


お坊さん専業なら、出来て当たり前なんですよ。出来なきゃ恥ずかしい。(私は・・・まだまだ不安になる瞬間が多いので、恥ずかしい方に入っちゃうかなあ)
でも、副業持ちの方は、1ヶ寺の住職という、重職をこなしながら、副業でも会社などの組織の一員として勤務しているわけです。当然残業だってありますし、出張もあります。平日は出勤し、土日は法事というのも珍しくありません。でもお寺からの給料だけでは生活していけないので(会社と同じことで、収入が少なければ給料も出せません。最低賃金も関係ありませんし)、無理して副業をしているのです。


帰ってからも仕事をすることが多いと聞きます。教職にある方も多いですから、持ち帰り仕事も多いのでしょうね。そうした日々の中で、研修会に顔を出し、勉強して行かれるのです。


今の私ではとても敵いませんよ。負けてられないとは思いつつ、もう少し子どもが成長するまでと理由をつけたり。言い訳しているうちは、ダメですね。分かっているのですが。


今回の晋山式では、稚児係と写真係と、法要の中心からは外れた所にいますが、レンズ越しに客観的に法要を見れる、勉強のチャンスです。チャンスを逃さずに活かして、自分の身となるようにしたいです。