書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

こより

もうすぐお盆です。お施餓鬼のとき、水向け棚のあたりにつるす旗を作りました。
旗には4つの天王の名前が書かれています。それを2組ずつ作ります。


半紙を横半分に切り、それを縦に5枚つなげ、一番上の紙にこよりを貼り付け、三角に折り込めばできあがりです。あとは師匠が天王の名前を書くだけです。


このときに使うこよりが、残り2本になっていました。大ピンチです。今年だけでも8本いるのですからさっぱり足りません。
祖母がこよりを作るのが得意だったそうです。こよりが無くなるたびにその話になります。その話をしながら母がこよりを作っていたのですが、せめてこよりを作るときにぐらい思い出してもらえるようになりたいと言っていました。


大丈夫。あなたの存在感はピカイチですから。


さてそのこより。現在我が家でまともに作れるのは母だけです。その母も、イマイチうまく作れず不満顔。
薄い紙を縦長に切り、端からすこしずつよっていきます。
よっていくといっても通じないですか?円筒を作るかのように丸めていくんです。そのときに微妙に力を加えながら角度を調整して、後端が扇状になるようにします。頭で考えると物理的にあり得ないんですけどね。扇状になった部分を旗の先端にのり付けするので、これがないと一大事です。
市販しているこよりはこの扇状の部分が無く、取り付ける紙に穴をあけて結ぶようになっています。でもそんなこよりならすぐ作れますって。


私は以前何度も挑戦して挫折した経緯があるため、さっさと戦線離脱しました。母任せです。がんばれ母。


出来に不満顔の母の元から、使いやすそうな物を選び取ってとりあえず今年分の旗は完成しました。でも来年分のこよりは無さそうです。来年また、こより製作大作戦が行われると予想されます。
次男がこういうの得意なんですよね。難しい作業も、研究と試行を繰り返してルーチンワークにしてしまいます。その出来上がったルーチンを教えてもらいたいです。来年は次男がいるときに思い出そう。うん。そうしよう。


不器用だとこういうときつらいですねぇ。