書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

思ったとこと違う

今日は、市外のお檀家さんのお宅で、仏壇の開眼法要がありました。それ自体は滞りなく勤められたのですが、そこに至る過程が大変でした。

お檀家さんのお宅の住所は、先日までは今のお施主さんのご実家が正太寺の名簿に登録されていました。それが今年に入ってお母様が亡くなられると、お施主さんの現住所に登録が変わりました。

私が書き換えたんだと思うのですが、それをすっかり失念していまして。

何が起こったかというと、今日はまず、お施主さんのご実家へ赴いて仏壇の精抜きをし、その後現在のお住まいへ移動して新しく購入した仏壇の開眼法要を行う手筈でした。

ここで重要なのは、私はどちらのお宅にもまだ伺ったことが無いということです。名簿に登録されている住所がご実家の住所だと思い込んでいた私は、その住所を頼りに現地に赴きました。予定よりも20分ほど早く着いたでしょうか。お施主さんの車は止まっていませんので、まだいらしてないのだと思ってしばし待ちました。10分ほど経っても到着されないので、これはもしかして、別の方のお宅に来てしまっているのではと心配になり、お電話しました。

そしたらなんと、今いるこの場所が、現住所である、と。たしかに、お母様のご葬儀の時などに伺っていたご自宅の特徴と一致する点がいくつかあるような…その瞬間まで思い出せない自分の記憶力が情けなくなりました。

ご実家の住所を伺い、グーグルマップにセットして車をスタートです。お施主さんからグーグルマップで正確に出るからと伺ったので、安心して車を走らせました。その後はすべて滞りなく。珍しく、道に迷うことも無くたどり着きましたしね。

予定よりも少し遅れてしまい、ご迷惑をおかけしました。朝、わざわざお電話をいただいていたのですよ、実は。その時に住所までしっかり確認しておけば間違いなかったのに。反省しきりです。

それにしてもグーグルマップ、番地まで入れればピンポイントで個人宅でもかまわずに教えてくれますね。初めて知ったわけでは無いですし、今回はそれに助けられたわけですが、日本のカーナビも昔は個人宅も住所で検索できていたんです。それが、プライバシーへの配慮が欠けるということで、個人宅の住所に関しては検索できなくなったと記憶しています。

そんな事情にはお構いなしに、当たり前に個人宅を指し示すグーグル先生。試してみたらアップルのマップでもOKだし、ヤフーカーナビでもちゃんと調べられますね。いつのまにか業界自主規制はどこかへいってしまったのでしょうか。

悪用されなければ、便利この上ないですけどね。それとも、私の記憶がどこかで違ってしまっているのかなぁ。一人反省会後、そんなことを考えた帰り道でした。

教頭先生のうち

私が小学生時代の、教頭先生のお宅で法事をお勤めしました。もちろん今は退任しています。もう30年以上前の話です。

児童数が多かったためか、小学生時代に、学校で直接お話ししたという記憶は残っていません。校長先生も、どこか遠い世界の人のように感じていました。それが今の小学校では、非常に身近な存在になっているようです。PTAでお話しする機会をたくさんいただきましたが、とても親しみやすく、子どもたちのことを本当に大切に考えてくださっているんだなと言うのもよく伝わってきました。

あの頃も、PTAなどで接した保護者は、今の私と同じような感想を持ったのでしょうか。聞いてみたいです。

そんな教頭先生。そう言えば理科の授業を担当することもあったような。別の先生だったかな。あんまり自信が無いですが、そういうときならお話しする機会もあったでしょうね。私の記憶がほとんど残っていないのは、何も先生に限った話では無く、小学生時代の記憶全般に発生していることです。もうどうしようも無いぐらいに覚えていません。

教頭先生のお宅で法事をしながら、お話もしていく中で、ぼんやりとそんな小学生時代のことを思い返していました。自分がどんな小学生だったのか、自分ですら思い出せなくなっています。一度、先生に、どんな児童だったのか、聞いてみようかなぁ。

ワンコと法事

今日伺った法事のお宅で、ワンコと会いました。いつもお経に伺う時はゲージに入れられてしまうのですが、今日はご親戚もたくさんいたためか、しばらくはみなさんと一緒にその場にいてくれて、ささやかながら触れあえました。

着物を毛だらけにするわけにもいかないのでガッツリと触れあえなかったのが残念です。

いつも元気なワンコなのでまだ若いと思ったら、人間にしたら70歳ぐらいになるそうです。意外。もっとも、最近の70代のみなさん、大抵の場合私よりもお元気ですからねぇ。

このオタクに限らず、人間に飼われているワンコは、人間のことを心底信用しているように思えます。私は小学生時代に、飼っていたワンコの寝ている時に撫でようとしたら噛まれた経験があるので、最後の最後、薄ーい警戒心を解くことだけはできないでいますけれど。

ワンコを飼っているみなさん。あなたのことを心から信じ頼っているワンコのことを、どんな状況になっても、どうか裏切らないであげてください。人と関わった動物たちが、例外なく、安寧に過ごせることを願っています。

ほんとに最後のPTA会長のお仕事

新旧の本部役員、新旧の各委員会正副委員長が集合して、引継会を開きました。会長同士の引き継ぎはすでに終えているので、引き継ぎの模様は眺めているだけです。一年間活動した上での経験を、たくさん伝えてくださっていることと思います。新しい役員さん、子どもたちのために、よろしくお願いします。

わずか30分で引継会は終了の時間となり、企画運営委員会を開催。企画運営委員は、本部役員と、正副委員長、つまり、今日出席のメンバーです。年に一度、新旧役員で開催する企画運営委員会です。

来週開催の全委員が集まる全委員会に向けての、議事の確認などを行いました。原案通りに全委員会に提案し、了承を得た後に、総会に提案することになります。

本当は全委員会にも、その後のPTA総会にも私は出席するべきなのですが、学校側と日程調整したものの都合がつかず、欠席となっています。全委員会は、私が出席できるときは新会長が出席できないという状況でした。当然新会長の予定が優先ですので、私の欠席は自動的に決定。総会は、議事進行は旧副会長さんにお願いすることになっています。最後の最後にプレッシャーのかかる仕事を押しつけてしまい、ほんと、申し訳ないです。

ともあれ、これで私の役目は終了です。一緒に一年間、苦労を買って出ていただいた役員の皆さん、ありがとうございました。子どもたちの成長は引き続き続いていきますから、今後も一緒に、サポートしていきましょう。

本部役員の皆さんとは一度打ち上げ会でもやりたいところです。今日は提案できませんでしたけれど、そのうちに。お疲れ様でした。

お寺にいるのに宗務所の仕事をしている

先週はなんだかんだと宗務所に行く時間もないほど過密に過ごしました。主にはUSJへ行っていたせいですが。今週は宗務所へ行けてはいますが、その分お寺の仕事はおろそかになっていて、住職としてそれはちょっとどうかと思う日々を送っています。

今日も、お寺にいるのに宗務所の決算書に絡んだ仕事をしてしまいました。一個大きな仕事があると、気をとられちゃうんですよね。幸いお寺にいてもある程度のことが出来るようにしたおかけで(しかもセキュアに)、気もそぞろで時間を過ごすことなく、いっそのこと片付けてしまうという方向で動けるのはありがたいですが。

もうこれは性分なので、任期満了までこのままの感じで過ごすことになると思います。もう、しょうがないです。諦めました。

宗務所日記20180411

新年度も始まり、徐々に決算所会が近づいてきました。再来週の金曜日です。それまでに決算書をまとめなくてはなりません。一番手間がかかるのが、総点検ですね。自分の仕事に自信はないので、一年分の会計を点検するんです。銀行口座は通帳と合わせればいいだけなので点検というほど大袈裟ではありませんが、現金について証憑としっかり突き合せないと、心配です。

特に郵便局のレシートが、合計額とお釣りが同じフォントサイズで印刷されてくるので、非常に紛らわしい。勢いに乗って入力した際には、間違えていてもおかしくありません。過不足金は都度伝票を起こして調整するわけですが、それらが発生しないのが一番いいのですから、総点検で間違い探しをするんです。

もちろん過不足金が生じた際にもずいぶん遡って点検してるんですけどね…

面倒な仕事は後回し、というのが合言葉なので、点検は後です。とりあえず今ある数字で決算書を作ってから考えることにします。その後に間違いが見つかっても、さほどの修正でもないので、今はとにかく決算書。会計ソフトの出力する集計表を転記するだけですけど…

この転記作業も省ければいいのですが、過去の体裁に合わせたいものですから、会計ソフトの作ってくれる決算書では具合が悪いのです。こういうところ、無駄ですよねぇ。自分でやっておいてなんですが。もっと割り切って、毎年体裁が違うぐらいでも…さすがにダメだな。

ともかく、間違いがあってはいけないので、慎重に作業を進めています。検算したところで、心配は心配。丁寧が一番。

平日に法事の予約を受けると、忙しい日になる法則

最近増えている平日の法事。今日も一件、お勤めいたしました。土日よりも、少しリラックスして臨めているような気がしますが、何故なんでしょうね。

午後からは、昨日の日記にも書いたお隣宗務所前所長さんのお通夜へ。隣の宗務所管内ですし、知り合いも今までの宗務所で顔を合わせた人ぐらいしかいません。もちろん、遷化された方丈様の奥様ですら、お顔が分かりません。どんなお寺なんだろうとドキドキしながら、こちらの前期宗務所職員数名とともに一台の車に乗り合わせて到着すると、大きな伽藍が待ち構えていました。そして、その大きな建物が、お坊さんで埋め尽くされていました。隣の宗務所、寺院数は第四宗務所の三倍ぐらいありますからねぇ。私なんぞでは生き延びられない厳しい世界があるような気がして、恐れています。

大勢の僧侶の中にごそごそと入って行き、顔を知っている職員経験者と軽く挨拶を交わしながら、参列して帰ってきました。ご遺体の近くでご挨拶できるような隙間もなく、本当に参列してきただけとなりました。これでも行かなかったよりは良いと思うのですが、なかなか難しいものです。

宗務所長の激務を終えられて3年と少し。あまりに早いとは思いますが、昔話を聞くにつれ、とても真似できない中身の濃いご生涯だったようです。涅槃に入られた後も、どうぞ後進をお導き下さいますように。