書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

宗務所日記

来週、梅花流全国奉詠大会が開かれます。創立65周年の記念大会は、大本山永平寺での献詠と、サンドーム福井での記念式典で構成されます。

今回、献詠という言葉も初めて耳にしましたが、おとなえと式典の会場が別というのも初めてです。大会本部である宗務庁も大変に苦労しているようですが、同じ曹洞宗内のことといえども外野となる我々宗務所職員は、ある程度の混乱は仕方ないけれども、いい加減にしてよという思いもあったりなかったりしながら当日までの日々を過ごしています。

梅花主事さんがほぼ最終となる担当者打ち合わせを会議室で行なっている間も、私は粛々とScanSnap SV600を用いて、特殊な書類を電子化しておりました。アクリル板が重くて相変わらず腕が痛いです。

この作業、全然先が見えません。もたもたしてたら数カ月にわたって続けることになりそうす。作業自体の見た目は地味で、大変そうに見えないところが困ります。

みなさん再び各方面へ散り散りと

名古屋市内に集結した、東海管区宗務所職員は、お昼の研修会終了とともに、地元へと散っていきました。今回の研修で得られたこと、気づき、そうしたものを持ち帰って、宗務所での各種研修会へと反映されることでしょう。

人権問題というのは同じ事象であっても、繰り返し学習しないと見えてこないものがあります。どんな問題にも、視点の置きどころによって様々な捉え方、考え方、感情の持ち方があるわけで、その視点を持つ人の人生まで関わってくるわけで、講師さんの口から出てくる言葉をそうした前提で捉えて自分の考えとすり合わせていくことで、ようやく身についていくものです。

今日の講師さんもおっしゃっていました。講師さん自身、差別を受ける側の境遇だったのですが、そうは言っても、自分だって他から見たら差別に当たる事や発言をしているかもしれない、と。

常にそういう、自分の身を振り返ることをし続けて、もし相手に差別を受けたとする感情を与えたならば、反省しなくてはならないわけです。

とは言っても。

最近立て続けに発生した、痴漢と言われて逃げて最終的に死んでしまうという事件。たとえ冤罪であっても、当面は推定有罪で警察も社会も対応してしまう問題が指摘され続けていますが、差別というのも受けた側の気持ち次第の部分が無いとも言い切れません。

だって、これは差別だと常識として確立されたもの以外の差別事象が、おそらくあまたあるのですから。誰がどう見ても差別だということなら分かりやすいですが、そうでない可能性もあります。

とはいえ、差別だと感じたら声を上げなくては動き出しませんし、そこまで考えてしまうとかえって声が上げられない人も出てきやしないかと、心配になります。

セクハラについて時々揶揄の表現として使われる、ブサイクがすればセクハラ、ハンサムがすればスキンシップ、なんと事があります。

人権問題が、そんな表現がされることのないように、常に真剣に向き合っていたいと思います。差別って、その人の存在を全否定する場合だって多いんです。僧侶の立場は、そうした人に寄り添う事が第一です。一般の方と同じ程度ではいけないわけです。

まだまだたくさん勉強が必要だと思います。

今年も人権啓発研修会の季節がやって来ました

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開催時期が決まっているわけではないのですが、5月の開催が多いような気がする東海管区の人権啓発研修会。各種行事に気を使っていると、この時期ぐらいしかないという事情があります。

今日は、名古屋市内にある建て替えられたばかりの永平寺名古屋別院本堂で開講式を行い、すぐさまあま市の人権ふれあいセンターへ移動。こちらで現地見学と愛知県における部落差別の過去と現在について学習をしました。

管区の人権啓発研修会で部落差別を取り上げるのは数回ぶりになるような気がします。最近、他の差別事象を扱うことが多かったかなぁ。

曹洞宗が人権問題に取り組むようになったきっかけは部落差別ですので、1任期4年の宗務所職員を10年もしている身にとっては、原点に立ち返るような感覚も覚えます。

湖西市では目立ちませんけれど、全国的には現在進行形で部落差別があるんですよ。分かりやすいところでは結婚の時。相手の家がとかを気にすることは、よくあったことです。お金持ちとか、良い家柄であればラッキーだと喜ぶぐらいならましなのかもしれません。部落出身かどうかにマトを絞って身元調査をするなんてことが、現実にまだ存在しているんです。

逆のケースもあって、部落出身ではないことを証明することを目的として、家系図を作成することもあるんです。それは結局、自分と部落出身者を違うものとして捉えているということで、差別意識の表れです。

我が穴水家のように、私から数えても4代前から先(つまり曽祖父より前)は全く不明といううちもあるのに。

部落差別が激しくない地域にお住いの方でも、よそ事として捉えてはいけません。普段何気に考えていることが、実は部落差別の構図と全く同じようにして差別をして捉えているということだって、あるかもしれません。

今現在そうでなくても、将来もしかしたらそういう考えにとらわれるかもしれない。その時に、「あっ、これは差別だ。相手を苦しめている。」と気づけるようにするためにも、学習は必要です。

より良い未来を求めるのであれば、過去を学ばなくてはなりません。人権問題も同じです。

というわけで、研修はまだ明日も続きます。明日は座学ですので刺激という面では少し控えめですが、いろんなことを貪欲に吸収したいと思います。

写真は現地見学の一コマ。真っ当な集団にはとても見えません。

かわるビジネスリュックの中身を最終確認をするよ

明日から一泊二日で、人権啓発研修会。曹洞宗では年に一度、宗務所職員を対象に開催しています。全国の宗務所職員を集めると現地訪問もうまくセッティングできない人数になりますので、各管区を単位として開催します。

管区の中で当番宗務所を出して、そこが企画をしていきます。今年は愛知県第一宗務所が当番をしてくれました。名古屋市を抱える宗務所ですので、開催地も名古屋市とその近隣となります。

というわけで、第四宗務所職員は全員、明日は電車で移動し、現地集合。忘れ物のないように準備をしましょう。

筆記用具と着替えがあればとりあえずよし。宗務所として必要なものは書記さんが準備万端で用意してくれてあります。助かります。

あとは充電器類とか、自分の記録用のカメラとか。

今回の出張から、かわるビジネスリュックを使用します。ちょっと変わったリュックですが、変わってるビジネスリュックではありません。

今オヤジギャク言った。

普段、宗務所で出張に行く時には、スーツケースとブリーフケースという組み合わせが多かったのですが、一泊だけで、しかも電車移動となるとスーツケースも大げさです。着物が入るとなると事情は変わって来ますが、今回は荷物少なめ。

かわるビジネスリュックは、メイン収納スペースが背中側にあります。こちらにはスーツケースに入れるような荷物を入れます。リュックの表側にはパソコンも収納できるようなポケットや、一眼レフカメラも入るようなポケットなど、便利なポケットが複数あります。そちらにブリーフケースへ入れるようなものと、貴重品類をまとめておけます。

リュック一個でスーツケースとブリーフケースの二つの機能を、使い勝手を損なうことなくまかなってくれる優れものです。

ずっと欲しかったのを、先月とうとう買いまして、仕事に使うのが今回初となります。(旅行に使っても便利なので、三役卒業旅行に使いました)

出張自体にはそれほど楽しい思い出はないのですが、準備をしている時間は楽しいです。変な性格ですね。

さあて、忘れ物はないかなぁ。毎回何かしら忘れるので、リカバリー力は鍛えられております…

宗務所日記

昨年度、宗務所ではScanSnap SV600というスキャナーを導入しました。製品紹介ページを見てもらうとすぐに分かると思いますが、原稿を高い位置から読み取るスキャナーです。OHPがスキャナーになったみたいなイメージ。

今どきの子どもたちにはOHPも通じないんでしょうねぇ。

宗務所にはもともと、ドキュメントスキャナーとしてはビッグネームであるScanSnap iX500もあり、もっといえばその前モデルの下位機となるS1300もの時代から使い込んで来たのですが、ドキュメントスキャナーでは読み取れない書類のために、SV600を導入したのです。

もっとも読み取りたかったのは、もはや和綴じ紐を解くことさえ困難な古い書類。しかし、超がつくほど重要な書類。

そんなものが、控えではあるのですが、宗務所に存在しています。それらを電子化して、コピーを提供するにも原本を破壊するリスクを負うことなく作業ができるようにしたい、というのがいちばんの目的でした。

ようやく諸々ひと段落したので、いよいよ今日からその作業に取り掛かろうと気合を入れて臨んだのですが、これがうまくいかない。

半日研究して、Macで取り込もうとすると認識精度が甘く、Windowsだとそこそこいける模様、というところまではわかりました。

そして、書類を取り込んだ後の補正作業で、書籍などの厚みのある原稿を読み込む時に、原稿を抑えていた指を取り除く機能があるのですが、これが全書類に対して一括自動処理をしてくれないため、一枚一枚作業しなくてはならないことも実感できました。一枚一枚やるにしてももう少し楽だと思ったのに。

厚み3cmを越えるのに、中身の紙はスキャナーの紙送りの際の負荷に負けてぐしゃぐしゃになってしまうというほどの薄さ、そんな書類の束です。これが5冊。さすがに手作業ではやっていられません。

要は指が写り込まなければいいんです。指の代わりに、透明な板で原稿全体を押さえ込んでおけば目的は達せられます。

こうした用途向けに、SV600用として紙押さえの透明板・取っ手付きが売られていますが、お値段が法外です。

Amazonのレビューを参考に、ホームセンターでアクリル板を買うことにしました。宗務所の帰りに湖西市のホームセンターの代名詞たるジャンボエンチョーへ行きまして、アクリル板を購入。320mmx545mmの3mm厚。

同時に駐車場へ看板を掲示するためのコーンx2、コーンの重しx2、トラ柄の棒x1を購入したのですが、こちらが合計1800円ぐらい。アクリル板は一枚で2480円。

なんともいえない感覚を味わいながら支払いをしました。

このアクリル板、透明度は抜群と書いてあるので、きっとうまくいくはず。反射が写り込むことがあるそうですが、それはどうしたら良いのかな。許容できる程度の写り込みなら良いのですが。

次の出勤は金曜日です。うまくいくか、緊張しますね。

看板は一応効果がある模様

門前の駐車場利用に関する看板ですが、効果が出ているように思います。あの車、多分海だな、って思えるものもありますけれど。

今まで遠慮なく停められていたことを思えば格段の違いです。あれだけの看板掲示で効果があるなんて、みんないい人。

とはいえ、もともと結構目立つ位置に「参詣者専用」と書かれた立派な看板が立っているんですけれどもね。やってほしくないことをはっきり書いた方が効果があるのでしょうか。それとも、もう一枚の宗教チックな掲示が効果があったのでしょうか。

お寺から眺めていると、看板の前で車を停めて読んでいるような素ぶりの方も見受けられました。その方がどうするかというと、さらに奥まで進んで路駐をするんです。停める場所によっては近隣住宅の車の出入りの妨げになりますし、小さなお子さんもいますので、そもそも車がたくさん来ることが安全な環境を脅かすことにもなります。

入出に商店が多く、浜名湖に来た方がそこでお金を落としていってくれるのであれば、観光地の宿命としてある程度は受け入れますけれど、そういうわけでもないですしね。

ちなみに。よそ者は出て行けとかいう話ではありません。本来であれば、海に遊びに来る人がお寺の駐車場に停めてもさほど問題とは思っていません。お檀家さんが使いたい時に迷惑にならなければいいんです。

そこのところ、よくよく汲み取っていただきまして、どうぞ宜しくお願い致します。

雨でした

なんか急に雨でしたね。なんでしょう。予報ではお昼頃に上がってしまうはずでしたが、結局お昼をだいぶ過ぎてから、ようやく上がりました。

ちょうど法事の間だけ雨という予報だったのが、それ以降もしばらく雨だったので、考えようによっては溜飲が下がるような感覚も得られますね。

そして、予報よりは雨がゆるくて助かりました。お墓参りはできないかなという予測をしていたんですが、なんとかなりました。よかった。

午後からはお昼寝タイム。子どもたちを少し叱って不機嫌を演出した勢いで横になったら、だいぶ寝てしまいました。普段ならタイマーをかけて横になりますが、それをしないとこんなに寝てしまうものかというぐらい。

ただ、最近また4時間睡眠とか体に良くないことをしているので、お昼寝は気持ちよかったです。

明日は地域の公共施設清掃の日。PTAの関係で、お手伝いに行きます。ただ、法事もあるので途中で失礼をしなくてはなりません。それが少し心の重しとなっています。苦手なんですよねぇ。今夜のうちからドキドキしておきます。